新しく家を建てたり、建売住宅を購入するときにお庭をどうしようかといろいろと思いは膨らみます。木を植えたり、ウッドデッキを作ったり、タイルテラスや芝生を張ったりと楽しみがたくさんあります。自分でDIYで楽しみながら庭を作ったり、プロの業者にお願いしたり。
出来上がった時の喜びはひとしおですね。
お家もそうですが、お庭もメンテナンスをしたり将来を見越して計画を立てないと、 「あれ?こんなはずではなかったのに・・・」 と後悔してしまう場合もあります。
そこでお庭を作るときに注意すべき点を5つあげて行きたいと思います。
1、植栽・樹木はバランスを考える
お庭作りをしたが、植栽の剪定に手が回らなくなってしまった。芝生が伸び放題、芝生がまだらになってしまった。樹木が多くなりすぎて樹木と樹木が重なって美しくない。道路へはみ出してしまった。
施工後すぐは樹木が小さかったり、目隠しに生垣をしたけどスカスカで目隠しにならないからもっと間を寄せてぎゅうぎゅうに細い木々を並べたりしてしまうとあっと言う間に木々たちが2~3年もすると成長し庭が鬱蒼としてものすごく蚊が発生してしまい失敗した。
芝生を自分で張ったけど忙しくて手入れができず、ぼさぼさになってしまった。整地がうまくできなかったら、水たまりができてそこだけ剥げてしまった。
葉っぱが小さくてかわいいのでシマトネリコを植えたら化け物みたいに大きくなってしまった。
など植栽は出来上がりから3年以上後を見越した計画が必要となります。
最低でも、
①植栽が何年でどれくらいの高さまで成長するのか、枝は広がり易いのか、剪定は自分でもできるのか。
②芝生の手入れはどれくらいの期間でどのようにやるのか、葉は伸びやすい品種なのか、施肥はどれくらいの期間でどのようにやるのか。雰囲気だけでよければ人工芝という選択肢もあろうかと思います。
③プロの業者に頼む場合は将来の予想図も作ってもらうとよいでしょう。
これくらいはチェックすると良いでしょう。
2、舗装や防草工事の範囲を決める
雑草がひどい、あるいは北側のお庭で湿気が多く虫が多いので全部コンクリートなどで舗装してほしい。また建物周りは全て犬走りコンクリートを打って欲しい。
このあたりもお庭を作るにあたって気になるところです。
コンクリートなどで舗装をしてしまえば確かに湿気や雑草の対策になります。しかし今まで地中に染みて行っていた雨水などは逃げ道を失ってしまいので、コンクリートのへこんだ部分に水が溜まり、そこからボウフラ湧く等の問題が出たりするので、まずは排水計画をしっかりとしましょう。透水性のコンクリート平板なるものもありますのでそれを使用してみるのも一つです。また舗装をしてしまうと夏場の照り返しで空気中また、部屋の中の気温が上がったりもするので、例えば保水性平板を使う。防草シートと砂利である程度は補う等、生活環境が変わった時に柔軟に対応できるよう舗装は最低限にしておく方がよいでしょう。
①コンクリートやタイルテラス等作るときにはしっかりと排水計画を立てる。
②将来の家庭環境にそなえ(車が増える等)舗装工事は最低限にしておく。
3、ウッドデッキやタイルテラスは使える大きさを確保する
ウッドデッキやタイルテラスのあるお家は素敵に見えます。実際にそのスペースを活用しようとするとどれくらいの広さが必要かを考えましょう。
部屋からお庭でるテラス窓で多いのが1,6mから2,0mくらいの幅が多かったりします。テラスか少し足を出して洗濯物を乾すぐらいですと幅は1.8mくらい、出は90cmから1mくらいあれば十分です。
一方布団までデッキやテラス上で乾したいなあ、となると幅は2.7m程度、では最低でも1.2m~1.5mくらいは欲しいところです。
一方バーベキューをしたり、ビニールプールを置いて子供を遊ばせたい、ファニチャー(机、椅子類)などを置いてのんびりしたいと言った場合ですと、幅3.6m×出2.1m以上は欲しいところとなります。
ちなみに3.6m×2.1mですと4.6畳くらいの広さとなります。
ウッドデッキやタイルテラスを設置する際にはまずそこで何をしたいかを思い浮かべてから大きさを決めるとよいでしょう。
4、プライバシー確保の為の目隠しフェンスの高さを決める。
お庭を十分に楽しむ為にある程度、道路からや隣地からの目線は隠したいものです。とはいえ目隠しの為のフェンスは結構値段がはります。
大切なのはどこの高さからどこまでの高さを目隠しをしたいかを決めることです。
①お庭の地面の高さを0とする場合。男性ですと目線で1.6~1.7mほどになりますので、完全に目隠しをしようとすると1.8m以上の目隠しが必要となります。
②お部屋からの完全な目隠しとなるとお庭が0で室内の床までの高さがだいたい+55cmくらいなので、先ほどの1.8mの目隠しに+55cmで2.3m~2.4mくらいの高さの目隠しが必要となります。
③ただし、道路かお庭が40cm程高い場合などは①②の目隠しの高さから40cm引いた高さにしても道路側の人はお家の中はほとんど見えませんの道路をお庭の高さの差を知ることも大切です。
またリビングの窓から目線が気になる場合などは窓と道路(隣地)を結んだ直線上に植木を置いても効果的です。
こちらも全てを囲おうとするとものすごい費用が掛かってしまいますので、優先順位を付けることと正確な必要高さを知ることで余分な費用を掛けず目隠しをすることができます。
5、お庭の電気・水道は確保すべし
せっかく庭づくりをすると夕方やたまには夜にもお庭でくつろぎたくなります。そんな時に夜間用の照明があるとまた雰囲気もよく使い勝手も増えてきます。
これは家を建てる前の話になってしまいますが、屋外コンセントをお庭側に1ヶ所設けておくとよいとでしょう。今は照明も12VのLED照明が主流ですので、コンセントがあれば簡単に明るさセンサー付の変圧器(トランス)をつけ数カ所に雰囲気のよい照明を設置することが出来ます。
ソーラーのものでも良いですが、曇天が多い場合は光らない、ソーラー電池が1年持たないなどの問題もあるので、できればコンセントの設置が望ましいでしょう。もちろんプロに頼めば屋外のどこかに電源があればそれを利用して庭まで回してくれるのでお庭にコンセントが絶対ではありません。
家庭菜園をしたい、散水栓は使いづらいので立水栓に変えたいなんて要望も結構あろうかと思います。お庭内に水道や水道管が通っていれば簡単に新しく水道を設置したりできます。ただし、排水をしようと思うと近くに排水用の管が通っていないといけないので、これは苦労するかもしれません。排水管には雨水用と生活雑排水(汚水)にわかれている場合が多いですが、本来、水道の水は生活雑排水につなげなければならず、雨水の管につなげるのはNGですので、子供の靴を洗ったりする際は汚水管に接続したほうがよいでしょう。自治体ごとに違うようですので、要確認です。
電気や水道などはできれば建築前にある程度計画をしておくのが良いでしょう。また建売等買われた方でもお庭を本格的に作る前に一度考えてみるのがよいでしょう。
最後に
お庭つくりは愉しみながらかつ後悔のないようにしっかり計画を立て進めて行くのがよいかと思います。エクステリアの専門店では様々な提案をしてくれると思いますので、相談をするのも一つの手かと思います。
自分でできるところは自分でやりできないところ、分からないところは教えてもらう。そんな形をとりながら素晴らしい楽しいお庭が出来ればと思っております。
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