経営コンサルタント。
頼もしいというイメージをする人もいれば、如何わしいと思う人もいるでしょう。経営コンサルタントは資格がなくてもコンサルを名乗れてしまいますので、真っ当な会社・コンサルからかなり高額な料金にては当たり前の事しか言わないコンサルもどきが多数存在しているので、賛否入り乱れる意見があるのでしょう。
そもそも経営コンサルタントとは
クライアントである企業に対して、
- 業務の問題点の分析・改善の提案
- 業務の効率化
- 経営戦略の方向性の提案
- キャッシュフローの改善提案
- M&Aの提案や補助
- 人事の改善提案
など企業の業務を効率化させ、経営を改善してくれる人、また企業の事を指します。
MBAや経営学修士を取得していたり、中小企業診断士(国家資格)を持っているコンサルもいれば、資格がなくともコンサルは名乗れますので、見極めが必要となるでしょう。
会社にて今まで2社ほどコンサルタントを入れて業務改善、売上改善を図ったことがありますのでそのやり方、効果を紹介します。
建築系会社となりますので、他業種では該当しない面もあるかもしれませんがご了承ください。
コンサルティング会社A
大手コンサル会社、他業種に渡る専門的なコンサルが得意。(わかる人にはわかってしまうw)
コンサル担当者は当時30歳弱でした。
接触からコンサル導入までの経緯
よくあるDMによるセミナー案内。年間売上が2,3年横ばいであったため伸び悩みを感じていた社長の目に留まり、遠方までセミナーを受けに行く。
セミナー自体は業界においてネットからの集客を増やすという内容で私も同席したのですが、正直3時間程度の講義の中役に立つと思ったのは20分程度でした。
しかしながらセミナー後に無料相談会があり、十数社セミナーに来ていた会社はほとんど帰った中、セミナー担当者とゆっくり話をしてみて腑に落ちる部分が多々あったようで、コンサル契約を結ぶこととなります。
実は隣県にてすでにコンサルをしていてホームページ・広告集客において結果をだしており売上を1年で3倍にした。また店舗内の見え方を改善をして誰にでも解りやすい店つくりをし経営者からも感謝され3年ほどお付き合いをしている。
という実績をもって社長の信頼を得ることとなりました。
コンサルの料金
コンサル料金は担当者が決めてよいそうで、月二回の訪問(また月1回と後方支援)にて月額25万円(交通費別途)
(コンサルタントは月額固定または業績を上げたら、上がった分の○%とするという成果報酬型が多い用です。)
コンサルの内容
彼が行ったコンサルのコンセプトはとにかくわかりやすさと広告による集客のUP
※当時ホームページをリニューアルし集客が落ちていた経緯があります。
①集客UP(ネット)
Yahooのプローモンション広告及びGoogleアドワーズによる集客
月額両方合わせ15万円程の広告費をかけ集客は1.5倍近く増
②集客UP(折り込みチラシ)
季節ごとの需要を調査・分析し特価を乗せたメニュー型チラシの作成・配布
人口、商圏内におけるマーケット需要を分析する。エリアを絞り込む等このあたりは戦略的な部分で大変勉強になった。
ポップな感じチラシを作り上げたがエリアに合わなかったのかこちらはほぼ不発。
③ホームページ再リニューアル(2サイト)
とにかく解りやすさを追求する。そして情報を多く提供する。更新頻度を上げ検索順位を上げる。
結果1ページ目、3~4位表示となるも全体的にごちゃごちゃしすぎてどこに何があるかがわかりにくい。固定TOPページの画像が多く、テキストが少ない。ページ読み込み速度が遅い等、今になってわかるが問題が点があり順位が失速。
当時のページからそのまま使用しているが現在は7~8位
これは彼が悪いわけではないので一応補足。
彼はブログ型を推奨・ワードプレスにて作成がよいと勧めていた。もう少し解りやすいものを提案していたが、情報を盛り込みすぎたのは経営者の意向。デザインも大幅に変えている。
⑤顧客管理(契約前進捗)
それまで集客があった場合、顧客管理ソフト(工事メインのもの)で見込み客一覧を打ち出し、どうなった?と確認していたものを、営業の進捗表を作り細かくチェックするようになる。
成約率のUPにつながったかどうかは微妙。ただし見積もり提出したままほったらかしてしまった等の凡ミスが激減。
⑥店舗の改善
長くそこにいるとない事が当たり前と思ってしまい使用していないツールが多数あることの指摘をもらう。
なるほどと納得することが多数あり。
例えば施工例を部位ごとに壁に展示をする。自社のアピールポイントをまとめた会社案内を作る。来店アンケートでデータを分析できるように細分化する等
コンサルティングを受けた結果
結果、3か月程から契約数が上向き始める。年間売り上げで1億ほどUPという好結果を残しました。
会社でコンサルタントが初でもありましたが、業界の常識は世間の非常識という事を学び多大な気づきを与えてくれました。また業界における商圏エリア内の市場規模・シェアがどれくらいあり、限界点もみえ非常に有意義な期間であったと思います。
彼には一年ちょっとくらいお世話になりました。
コンサルタントB
こちらはコンサルタントと言っていいかどうか微妙ですが、一応コンサルとして紹介します。
Bさんは完全に経営戦略についてのコンサルです。
もともと売上が2億近く上乗せになりかけたくらいの時期に出会います。売上が伸びたのにも関わらず営業利益がそこまで上がらなかった。
ここに問題があります。数が多くなり売り上げも上がりましたが、結果粗利が下がっていたのです。
1億の売上があり粗利25%では2500万円の粗利となります。
8千万の売上で35%の粗利があれば2800万円の粗利です。
Bさんの戦略はまさしくこちらの戦略となります。
コンサルというよりは勉強会を開くような形となっておりますので、料金は割愛します。
お願いした経緯
忙しくなったことにより仕事の拘束時間が長くなった。休めなくなった等。これらは多分社長の後付けだと思いますが(笑)、俗にいう2:8(パレート)の法則というものに社長が影響を受けたためだと思われます。世の中の売上は高級層の2割がまかなっている。ブログはPVは全体の2割の記事が稼いでいる。といったような法則です。
高級むけ戦略をたてているBさんにお願いして専門性・高いホスピタリテイを持って仕事量は減らすが利益を上げる戦略を学ぶこととなります。
戦略はシンプルかつ明確
地域・客層・賞品
密接な関係にあるこの3つ。簡単なことですが意外と意識をしないとたどりつません。
どの商品をどの客層にどの地域で売るか。
これほどシンプルで簡単なことはありません。
高級商材を自社のお店から車で(電車で・徒歩で)来やすい範囲内に広告を出し集客をし、高級なものが好きな富裕層な方にお買い求めいただく。
データを集め、分析しターゲットを決める。ただただ難しいのはそれを売る人間のスキルが追い付いているかどうかだけです。
頼りない人間から富裕層の方は物を買いません。今のところ戦略に見合わないのは専門性の高い社員が少ないという事だけでしょうか。
戦略実行の結果
まだ人材面での不安を残しつつ、客層の変化、売り方の変化もあり売上は減りましたが利益額は若干の微増。
しっかりと実績は残してもらっています。
まだ現在も継続中ですので今後の展開は楽しみでもあります。
まとめ
コンサルタントA、Bについて簡単に紹介させていただきましたが、どちらも明確なコンセプトを持ち会社の経営を改善してくれています。
大幅に数字によって効果が現れるのは時間が変わるかもしれませんが、3か月程度接していれば自社に改善の兆候がみられるかは必ずわかります。
今回会社に入ったコンサルはたまたま(?)Aで基礎業務改善を図り、Bにて更なる戦略をという具合にうまく行きましたが、合う合わないは少なからずあると思いますのでコンサルを続けているけど効果がない場合等、一度見直してみてもいいかもしれません。
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